顕微鏡 第43巻▶第2号 2008
■最近の研究と技術

凍結技法と免疫組織化学:分子の局在を知りたい,ここ一番の凍結超薄切片法

瀧澤俊広

日本医科大学・解剖学講座(分子解剖学)

要旨:凍結超薄切片(50~100nm厚)を用いた光顕および電顕レベルの免疫組織化学法の技術ポイントについて紹介する.凍結超薄切片を用いた免疫電顕像の可視化に,還元オスミウム後固定とポリビニールアルコール―酢酸ウラン・クエン酸鉛を用いたポジティブ染色法もあわせ紹介する.凍結超薄切片を用いた免疫蛍光顕微鏡法および免疫電顕法は,複雑な組織構築内での生体分子の局在,相互関係を解明する上で有用な顕微鏡法である.

キーワード:凍結超薄切片,免疫組織化学,免疫電顕,p230,z軸方向空間分解能

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