顕微鏡 第46巻▶第1号 2011
■特集:触媒化学への(S)TEM技術の応用

80kV-1MV電子顕微鏡を用いた不均一触媒材料の研究

吉田健太a,b,c,荒井重勇c,齋藤晃c,田中信夫a,c

aJFCCナノ構造研究所
bヨーク大学化学専攻
c名古屋大学エコトピア科学研究所

要旨:不均一触媒材料において,ナノ構造に起因する触媒反応メカニズムを正しく理解するためには,触媒ナノ粒子の結晶構造,触媒ナノ粒子と酸化物粒子担体界面などの原子レベルの構造に加えて,担体表面上の触媒ナノ粒子の分散性や担体のサイズ・形態などのサブミクロンオーダーの構造まで正確に評価・測定する必要がある.本研究では,このような触媒構造評価のために透過電子のエネルギーを80keV–1MeVと変えた電子顕微鏡観察法を紹介する.

キーワード:触媒,球面収差補正,超高圧電子顕微鏡,3次元,その場観察

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