顕微鏡 第47巻▶第2号 2012
■最近の研究と技術

低誘電率材料の価電子EELSを用いた誘電率測定

大塚祐二,川崎直彦,迫秀樹,小川真一

東レリサーチセンター形態科学研究部
産業技術総合研究所

要旨:超集積(ULSI)電子デバイス中の低誘電率(low-k)膜の配線加工プロセス中に生じた局所ダメージ構造について,価電子エネルギー損失分光法(Valence Electron Energy Loss Spectroscopy, VEELS)を用いた誘電率測定を実施した.加速電圧80 kVにおける測定により,チェレンコフ放射による低エネルギー損失領域のスペクトル変調を抑制し,薄膜厚さ制御によるエネルギー損失関数の正確な導出の結果,配線側壁付近約10 nm領域での,加工プロセスダメージに起因すると思われる誘電率上昇を検出することができた.

キーワード:価電子エネルギー損失分光法,VEELS,低誘電率膜,クラマース―クローニッヒ解析,KKA

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