顕微鏡 第43巻▶第2号 2008
■最近の研究と技術

走査プローブ顕微鏡を用いた時間分解静電気力検出法の開発

松本卓也,川合知二

大阪大学産業科学研究所

要旨:カンチレバーの振動を利用した新しい時間分解静電気力検出の試みについて述べた.シリコン表面にパルス光を照射したときに生じる過渡的な電荷生成とカンチレバー振動のタイミングを変化させることにより,振動振幅が変化することを見出した.振動振幅は光照射とカンチレバー振動の位相関係に敏感に反応し,1μ秒の時間分解能で静電気力の検出が可能であることがわかった.

キーワード:時間分解,静電気力,走査プローブ顕微鏡,周波数シフト法,表面光起電力

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