顕微鏡 第47巻▶第1号 2012
■最近の研究と技術

HELMET法―DNAメチル化部位局在のための新しい組織化学

小路武彦

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科生命医科学講座 組織細胞生物学分野

要旨:真核生物では,細胞分化の誘導やその固定化にDNAのメチル化が重要な役割を果たしており,エピジェネティック制御機構として注目されている.これまで,塩基配列特異的なDNAメチル化部位を細胞単位で検出することは不可能であった.我々は,メチル化の有無で同一塩基配列の切断能力が異なるイソシゾマー性制限酵素を用いた新しい組織化学的手法(HELMET法)を開発し,マウス精巣に応用したのでご紹介する.

キーワード:DNAメチル化,エピジェネティクス,イソシゾマー性制限酵素,組織化学,ヘルメット

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