顕微鏡 第48巻▶第3号 2013
■最近の研究と技術

2軸360°回転試料ホルダを用いた3次元磁場トモグラフィー

常田るり子,鹿島秀夫,原田研,岩根智広,池田正樹,菅原昭,高口雅成

(株)日立製作所中央研究所

要旨:3次元磁場トモグラフィーの精度向上のためにμピラー用2軸360°回転試料ホルダを開発した.磁場の2成分は2つの回転シリーズ像から各々再構成し,残り1成分はMaxwell方程式を用いて計算する.しかし薄膜用試料ホルダでは投影角度制限のある2成分しか再構成できない.本試料ホルダでは投影角度制限の無い2成分が再構成でき,残り1成分の精度が大幅に向上する.このことを既知の磁場分布を持つ試料で検証した.

キーワード:磁場トモグラフィー,2軸360°回転試料ホルダ,μピラー試料,投影角度制限,電子線ホログラフィー

本文PDF