日本顕微鏡学会 デバイス解析研究分科会 研 究 講 演 会
日本金属学会九州支部・日本鉄鋼協会九州支部 第206回 材料科学談話会 九州大学 産学連携センター 第108回 KASTECセミナー |
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講演紹介
「電子材料を中心とした解析事例」
稲里 幸子((株)松下テクノリサーチ ものづくり解析G)
ナノテクノロジー分野をはじめ、半導体や電子材料などデバイスを評価する上でSEMを中心とした多目的分析は必要不可欠である。中でもSEMの飛躍的な進化により、低加速電圧SEMを用いたアプリケーションでは新たな知見が得られるなどデバイス評価には非常に有効な手法である。本講演では、電子材料を中心とした解析事例について紹介する。
「CrossBeam FIBによる物理解析」
西川 明((株)アイテス 品質技術事業部)
電子デバイスの故障解析や材料の解析において断面観察は非常に重要である。この断面観察方法の一つにFIBによる観察方法がある。Zeiss社の CrossBeam FIB装置は高分解能SEMとFIBの複合機で、SEM観察しながらFIB断面加工 を行える特長を持っている。今回はこのZeiss社CrossBeam FIBを紹介するととも に、解析事例を紹介する。
「観えるとすごい! 先端微細組織解析技術が先導する高度鉄鋼材料開発」
佐藤 馨 (JFEスチール研究所、分析・物性研究部)
我々は「鉄器時代」に生きています。一見するとローテクな鉄鋼材料ですが、実際には金属組織、析出物や表面構造・組成の極めて高度な制御に基づき製造されています。ナノメートルサイズの析出物や最表面の酸化物の制御を可能にしているのがミクロ世界を"観る" 先端物理解析です。セミナーでは電界放出型電子顕微鏡、極低加速電圧走査電子顕微鏡や放射光利用解析など最新の微細組織解析技術の特徴を紹介し、それらの手法が有効に活用された応用例を示します。
「EBSDパターンを用いた格子歪みの測定」
鈴木 清一((株)TSLソリューションズ)
EBSDパターンは結晶格子をそのまま実空間で見ていることに相当し、結晶方位には非常に敏感である。またEBSDパターン中のバンドは各格子面や晶帯軸を写し出しているため、パターンの発生領域中の微小な格子の歪みも、それぞれの格子面に対応したバンドの位置の変化として現れると考えられる。このEBSDパターンについて相互相関関数を用い比較することで、単結晶試料中の微小歪み検出の可否について検討した。
デバイス解析研究分科会世話人: 平坂 雅男、桑野 範之 連 絡 先: 桑野 範之(九州大学産学連携センター) Tel: 092-583-8773, Fax: 092-573-8729, Email: kuwano@astec.kyushu-u.ac.jp |
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