顕微鏡 第43巻▶第2号 2008
■最近の研究と技術

SDS処理凍結割断レプリカ免疫標識法の神経組織への応用

深澤有吾,重本隆一

生理学研究所・脳形態解析部門

要旨:細胞膜上の機能ドメインを構造と分子局在の両面から理解することが,細胞間情報伝達の分子機構の理解に必要である.SDS処理凍結割断レプリカ標識法は細胞膜の微細構造と分子分布を高解像度で定量的に観察できる方法だが,種々の細胞が混在する生体組織に適用するには技術的な改良が必要であった.そこで本稿では脳組織に適用するために我々が行った工夫について解説した.この方法に取り組む方々の一助になれば幸いである.

キーワード:凍結割断レプリカ,高圧凍結,分子局在,免疫標識,細胞膜

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