顕微鏡 第43巻▶第4号 2008
■最近の研究と技術

走査型容量顕微鏡による高誘電率金属酸化物(high-k)薄膜中の電荷トラップサイトの観察

内藤裕一a,安藤淳a,小木曽久人b,神山聡c,奈良安雄c,安武潔d,渡部平司d

a産業技術総合研究所エレクトロニクス研究部門
b産業技術総合研究所先進製造プロセス研究部門
c株式会社半導体テクノロジーズ
d大阪大学大学院工学研究科

要旨:ナノスケールの金属―酸化物―半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)では,ゲート電極と半導体基板(チャネル)を隔てるゲート酸化膜の微視的特性が極めて重要である.いっぽう,次世代MOSFETでは,このゲート酸化膜に従来のSiO2からより誘電率の高い金属酸化物(high-k)が導入される予定である.本稿ではこのhigh-k膜中に存在する電荷分布を,走査型容量顕微鏡で観察した結果について紹介する.

キーワード:走査型プローブ顕微鏡(SPM),走査型容量顕微鏡(SCM),金属―酸化物―半導体電界効果トランジスタ(MOSFET),ゲート酸化膜,高誘電率金属酸化(high-k)膜

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