顕微鏡 第45巻▶第3号 2010
■最近の研究と技術

リアルタイム3D走査電子顕微鏡の医学生物応用

牛木辰男,伊東祐博,伊藤広,岩田太,甲賀大輔

新潟大学大学院医歯学総合研究科顕微解剖学分野
(株)日立ハイテクノロジーズ先端解析システム第一設計部
(株)ナナオ映像商品開発部
静岡大学工学部機械工学科

要旨:走査電子顕微鏡の通常の撮影法では単眼視の画像しか得られない.より立体的な画像を得るためには,試料台を傾斜させた2画像の立体視を行うが,この方法ではリアルタイムの観察ができない.そこで,われわれは,電子線傾斜方式と3D液晶モニタを用いて,リアルタイムで3D表示ができる顕微鏡を開発した.本稿では,その簡単な原理と,生物応用としての3Dイメージング,さらにマニピュレーションへの応用について紹介する.

キーワード:走査電子顕微鏡,立体視,3D液晶モニタ,生物試料,マニピュレーション

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