逆X線光電子ホログラフィーを用いた三次元(3D)原子像の再生
a株式会社堀場製作所
b東北大学金属材料研究所
c財団法人高輝度光科学研究センター
要旨:逆X線光電子ホログラフィー(Internal-Detector Electron Holography)は,実験室レベルで特定原子周辺の三次元(3D)原子イメージングを可能にする技術であり,材料や表面科学の分野などにおいて有望な構造解析技術である.本稿では,本技術の原理と走査型電子顕微鏡(SEM)を用いたSrTiO3単結晶の測定結果について紹介する.SPEA-MEMと呼ぶ原子像再生アルゴリズムを用いることにより,軽元素であるO原子も鮮明に再生され,高精度なSrTiO3単結晶の3D原子像が得られた.
キーワード:ホログラフィー,走査型電子顕微鏡,ナノ構造解析,表面