液中ピコニュートン力学測定による液体構造計測へのアプローチ
神戸大学
要旨:液体中で10pNオーダーの微弱力を検出しうる原子間力顕微鏡が誕生したことによって,固体に接する液体の構造(密度分布)を分子スケールの位置分解能で断面計測する研究が発展しつつある.断面計測を可能にした顕微鏡技術の発展を概観し,グラファイト・カルサイト(炭酸カルシウム鉱物)・親水性単分子膜に接する液体構造を計測した結果を紹介する.計測結果をギブズ自由エネルギー分布をもとに解釈する試みについても述べる.
キーワード:周波数変調原子間力顕微鏡,固液界面,液体構造,カルサイト,単分子膜