顕微鏡 第52巻▶第2号 2017
■講座

植物の免疫電子顕微鏡法

佐藤繭子,後藤友美,豊岡公徳

国立研究開発法人理化学研究所 環境資源科学研究センター 技術基盤部門 質量分析・顕微鏡解析ユニット

要旨:植物は,厚い細胞壁や大きな液胞,硬いデンプン顆粒など植物特有の細胞内小器官・細胞構造をもつことから,電子顕微鏡(電顕)観察にあたって,試料調製時に様々な工夫が必要である.本稿では,植物の器官・組織・培養細胞を対象として,免疫電顕観察を行うための固定法から樹脂包埋,超薄切片作製に至るまでの工夫について紹介する.また免疫金染色法に関して,実例を用いて解説する.

キーワード:植物,高圧(加圧)凍結/凍結置換法,免疫電子顕微鏡法,イムノゴールドラベリング

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