う蝕治療に使用される歯質接着材の電子顕微鏡観察
a岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 先端領域研究センター
b岡山大学病院 新医療研究開発センター
c北海道大学大学院歯学研究院 生体材料工学教室
要旨:う蝕治療は,患部を除去し窩洞部に詰め物が充填される.近年,コンポジットレジンによる審美性に優れた修復が多くなっている.一般的なコンポジットレジンは歯に接着する性質がなく,歯質接着材が必要である.我々は,歯質接着材に含まれる接着性モノマーに着目してきた.歯の主成分であるハイドロキシアパタイト(HAp)と接着性モノマーとの反応を,XRD,固体NMRで測定し,接着界面を透過電子顕微鏡観察した.
キーワード:う蝕,歯質接着材,セルフエッチング,リン酸モノマー,コンポジットレジン