顕微鏡 第49巻▶第2号 2014
■最近の研究と技術

低真空SEMを用いた腎生検パラフィン切片の迅速三次元解析法

稲賀すみれ,亀家俊夫,中根裕信,名黒知徳,海藤俊行

鳥取大学医学部解剖学講座

要旨:腎生検の電顕診断は,一般的には透過型電子顕微鏡を用いた腎組織の超薄切片像の観察によって行われているが,電顕試料の作製と画像の解析には専門的な技術や知識および時間を要する.私たちは,より簡便で迅速な電顕診断法として,最近様々な分野で広く活用されている卓上型の低真空走査型電子顕微鏡を用いることにより,通常の腎生検パラフィン切片で電顕レベルの三次元情報が得られる新しい解析法を開発したので紹介する.

キーワード:低真空SEM,腎生検パラフィン切片,白金ブルー染色,PAM染色,電顕診断

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