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 2003年第1号

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◇ 桐谷道雄先生を追悼して

 格子欠陥や材料照射効果の分野でご活躍された桐谷道雄先生が,平成15年1月23日,70歳でご逝去されました.ここに謹んで哀悼の意を捧げ,ご冥福をお祈り致します.
 先生は昭和7年東京都にお生まれになりました.昭和30年岡山大学を卒業,同大副手,広島大学助手を経てイリノイ大学に進まれ,昭和36年に修士課程修了後帰国し広島大学助手に復帰し,昭和44年同助教授に昇任されました.その後昭和46年大阪大学助教授,昭和57年北海道大学教授,昭和62年名古屋大学教授を歴任し,平成8年に名古屋大学を停年退官なされました.引き続いて広島工業大学教授として,死の直前まで研究と教育に全力を注いでこられました.またこの間,昭和44年から46年には米国ラトガース大学に準教授として,昭和53年から54年まで西独マックス・プランク金属学研究所に招聘研究員として,更に平成3年から4年まで京都大学原子炉実験所併任教授として在籍されました.
 このように先生は多くの大学で研究を行ってこられましたが,研究テーマは一貫して「点欠陥の生成とその集合過程の研究」であり,主たる研究手法は「透過電子顕微鏡法」でした.広島大学では世界に先駆けて透過電子顕微鏡法を定量的測定方法にまで昇華させることにより,原子空孔の集合体形成過程を明らかにされました.その際発見されたボイドは,近年原子力材料開発における最重要研究対象となっています.
 大阪大学における超高圧電子顕微鏡を用いた高エネルギー電子による材料照射の研究では,電子顕微鏡をマイクロ実験室として活用し,この分野を先導されました.格子間原子集合体の発生や成長の温度依存性から点欠陥の移動度を求めることに成功し,「電子顕微鏡による点欠陥の移動度の測定」の課題で昭和50年に瀬藤賞受賞の栄に浴されました.
 超高圧電子顕微鏡を用いた研究はこの他にも,照射誘起拡散,点欠陥反応の揺らぎの直接観察,微小な点欠陥集合体の型を電子照射して判定する方法の開発等があります.
 北海道大学においては,日米科学協力の核融合分野の一環として行われた米国ローレンス・リバモア国立研究所の強力中性子源 RTNS-II 利用研究に力を注がれ,材料照射研究の日本側の主研究者として多くの研究者を組織し,自ら実験・研究を遂行することにより協力研究を成功に導かれました.
 名古屋大学では,原子炉を用いた中性子照射の温度制御方式における致命的欠陥を指摘し,新しい方法を開発されました.この方法は現在必要不可欠な方法として定着しています.
 その後,超高速変形時など転位の動き難い条件下においては,多量の原子空孔を生成して塑性変形が進行するという,全く新しい現象を発見されました.これは,私立大学学術研究高度化推進事業「学術フロンティア推進事業」課題名“超高速塑性加工における変形機構の研究と新加工技術の開発”(研究代表者 広島工業大学・桐谷道雄)として文部科学省に採択され,平成9年度から5カ年間,国内外の多数の研究者を組織して研究を推進しました.その成果は3回の国際ワークショップを開催して発表するとともに,プロシーディングスとして国際専門誌に2回に分けて掲載されました.
 この他先生の行われたご研究は,金属の局所融解,非晶質材料の照射誘起結晶化と拡散機構,急冷及び照射による硬化現象,疲労変形による転位構造等多岐に亘りますが,その全てが観察可能な構造変化から,直接的には観察不可能であるミクロな固体内反応を解明するという一貫した立場からのものであり,それぞれの研究課題に関して今後の進むべき方向を明示してきたもので,極めて高く評価されています.
 先生の国際舞台でのご活躍も目覚しいものがあり,点欠陥関係或いは照射損傷関係の国際会議に数多く出席し招待講演をなさいました.そのため国外にも多くの知人や研究者仲間をもち,ご葬儀に際しても多くの弔電が届きました.
 先生は最後までご自身で実験をなさいました.学生や共同研究者が写真をお見せしても,自分の目で電子顕微鏡像を見ないと納得されませんでした.このような厳しい態度は学会や研究会における指摘や質問にもあらわれていました.しかし研究の場を離れると非常に親しみやすい,奥深い人徳をもっておられ,多くの学生,後輩や同僚に慕われました.
 最後まで現役の研究者として質の高い研究を続けられた桐谷先生に敬意を表させていただき,追悼の言葉を終わります.

(義家敏正 京都大学)

◇ 大坂敏明評議員のご逝去

 2002年9月12日,早稲田大学理工学部物質開発工学科大坂敏明教授が逝去(享年61才)されました.春先の人間ドックで思いがけなく見つかった胃潰瘍の療養の最中でした.筆者は大坂教授とは長年おつき合いをいただき,また本学会からの要請もありましたので,追悼の言葉を申し述べたいと思います.
 大坂氏は1972年早稲田大学大学院理工学研究科博士課程を終了され,科学技術庁無機材質研究所(現在の物質材料研究機構・物質研究所)に入所されました.1977年に早稲田大学理工学部金属工学科に助教授として移られ,1982年には教授に昇任されました.
 本学会との関係では,1994年に日本電子顕微鏡学会評議員に選出されました.大坂研究室の学会発表の場は主に表面科学会でしたが,Profile TEM 法を用いた InSb の表面構造の研究は高く評価され,例えば,日本電子顕微鏡学会創立50周年記念特集号に,特筆すべき研究としてその成果が紹介されています.
 筆者が大坂研究室との付き合いを深めたのは,4年前に客員教授として早大大学院で講議を始め,同時に月1回の大坂研の研究報告会に参加するようになってからです.会に出席してまず感じたのは学生,院生が非常に積極的なことでした.特に感心したのは,研究テーマの設定の仕方です.4月に研究室に配属された4年生は,卒論研究のテーマを自分で考えるように教授からいわれて,最初はおどおどしていますが,助手や院生の助言を得ながら,関連文献を懸命に勉強して,夏の終わりの頃には,自分のやりたいことを,テーマとして研究会に提案します.院生の場合も同様で,研究テーマは自己申告したものが基になります.この過程で急速に学力をつけ,探究心の強い若者へと変身していきます.
 大坂研には,学生のやる気を引き出すためのノウハウが沢山ありました.良い教育環境をつくるための,大坂教授の長年の情熱と努力によるものです.大坂研で学び,博士号を取得した人は12人ということです.26年間にこれだけの博士を育てたことに敬意を表します.最近,表面科学などの分野で,大坂研 OB から優れた研究者が輩出しています.大坂教授の蒔いた種は育ち,開花していくことを確信しています.

(堀内繁雄 三菱ガス化学(株)総合研究所)

◇ 第59回学術講演会について

 2003年6月7日(土)〜9日(月)に札幌コンベンションセンターで開催される第59回学術講演会は3月13日に演題の申し込みが締め切られました.発表要旨集は5月中旬ごろ発送する予定です.また参加登録の事前割引については4月30日(水)までとなっています.奮ってご参加ください(その後も受け付けておりますが,割り引きにはなりません.入金作業の都合上,送金される場合には5月23日までにお願いします.それ以降は大会当日会場にて受付をお願いします).本講演会の詳細については同封プログラムを参照してください.なお,会期の前半が北海道の春のイベント「ヨサコイソーラン」とかさなっておりますので,宿泊は早めにお手配になることをお勧めします.
 

◇ 第48回日本顕微鏡学会シンポジウムについて

 2003年度シンポジウムは下記の通り,開催されます.プログラムは電子顕微鏡第38巻2号綴込にて送付の予定です.

  1. テーマ:材料科学と生命科学のクロストーク
    -顕微解析の最前線-
  2. 日 程:2003年12月6日(土),7日(日)
  3. 開催場所:東京医科歯科大学湯島キャンパス
    (東京都文京区湯島1-5-45)
  4. 実行委員会
    委員長:高野吉郎(東京医科歯科大学)
      問い合わせ先:
      〒113-8549 東京都文京区湯島1-5-45
       東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
       硬組織構造生物学分野 高野吉郎
      TEL & FAX: 03-5803-5439
      E-mail: takanoy.bss@tmd.ac.jp
  5. シンポジウムの主旨と内容
    多様な顕微鏡の開発とその応用技法の進歩によって,今や我々は,生物・非生物を問わず,様々な物質の物性や生命現象を担う構造基盤を,原子のレベルまで目にすることが可能になりつつあります.本シンポジウムは,「材料科学と生命科学のクロストーク」のテーマで,ものの本態を“形を通して見る”ことに焦点を当て,ご講演をいただきます.少数ではありますが,ポスター展示も募集します.若手研究者の方々,そして日頃研究開発にあたっておられる企業研究者の皆様が多数ご参加下さることを期待します.

◇ 第13回電子顕微鏡大学について

 電子顕微鏡は先端材料の研究やバイオロジーの分野まで広い領域で基礎研究と応用研究のそれぞれの領域における,高度で有益な物質情報解析の担い手として,極めて有能な装置・技術に成長しております.しかし,その機能と性能を十分に活用し,真に有用なデータを収集するには,どうしてもある程度の基礎知識と操作の技術が要求されることも事実です.こうした状況を踏まえ,材料研究に従事する研究者や技術者で,これから電子顕微鏡を利用しようとする人あるいは,始めて間もない初級・中級レベルの人を対象に,電子顕微鏡法の基礎的技術セミナー「電子顕微鏡大学」を開講しています.電子顕微鏡による材料の評価法及び分析法を講義して好評のうちに今回で13回目を迎えます.アンケートによる受講者の意見の迅速な反映,好評の「質問・解答集」の送付など,受講者講師陣一体となった「平易で役立つセミナー」となるよう情熱を傾けています.物質・材料研究の次代を担う方々の受講をお誘いします.

日 時: 2003年4月22日(火),23日(水)
会 場: 東京大学山上会館大会議室
東京都文京区本郷7-3-1
交 通: 地下鉄;千代田線 根津駅 13分
丸の内線 本郷三丁目駅 10分
南北線 東大前駅 10分
定 員: 150名(定員に至った時点で締め切ります)
受講料:
 
 (テキスト代含む)
顕微鏡学会会員・同賛助会員:30,000円,協賛学会会員:45,000円,非会員:60,000円,
学生:10,000円
申込先: 「電顕大学」事務局 〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学工学系研究科マテリアル工学専攻
電子顕微鏡組織学研究室内
TEL: 03-5841-7174 FAX: 03-5802-3383
E-mail: dendai@emc.t.u-tokyo.ac.jp
申込締切: 2003年4月18日(金)

プログラム
〈第1日目〉4月22日(火)9 : 40〜17 : 15
〈イントロダクション〉

  1. 電子顕微鏡のハードウエア
    -基本構造のやさしい解説-
    及川哲夫(日本電子)
    〈電子顕微鏡特論(1)構造解析〉
  2. 電子回折法 -回折像の原理と構造情報-
    田中通義(東北大・多元研)
  3. 明視野像法,暗視野像法
    -材料組織と格子欠陥の詳細な観察法-
    坂 公恭(名大・工)
  4. 原子構造の解析
    1) 高分解能電顕法の基礎
    -格子像原理のわかりやすい解説-
    田中信夫(名大・工)
    2) 高分解能電顕法の実際
    -格子像観察で守るべき技術的ポイント-
    市野瀬英喜(東大・工)
    〈第2日目〉4月23日(水)9 : 30〜17 : 50
    〈電子顕微鏡特論(2)局所分析〉
  5. エネルギー分散型X線分光法(EDS)
    -元素分析の原理と実際-
    板東義雄(物材機構)
  6. 電子エネルギー損失分光法(EELS)
    -電子構造の情報を捉える-
    倉田博基(京大化研)
  7. 試料作製法 -最適試料作成法と新手法-
    上田 修(富士通研究所)
    〈電子顕微鏡特論(3)表面分析〉
  8. 表面のミクロ構造/走査電顕(SEM・EPMA)
    -SEM 像と元素分析-
    永田文男(日立サイエンス)
  9. 表面の原子・電子構造 -走査型トンネル顕微鏡
    (STM・AFM)-原理と技術的ポイント-
    富取正彦(北陸先端科技大)
 

◇第19回分析電子顕微鏡討論会について

 第19回分析電子顕微鏡討論会が下記の要領にて開催されます.奮ってご参加下さい.
(代表責任者:東北大・多元研 進藤大輔)
期 日: 平成15年9月10日(水),11日(木)
会 場: 幕張メッセ
(分析機器工業会主催の分析展と同時に開催)
参加費(予稿集含む): 会員及び協賛学会員:6,000円, 学生:3,500円,非会員:7,000円
内 容: EELS や EDS に関する基礎(チュートリアル)と最新の研究(ハードマテリアル,ソフトマテリアルへの応用)を紹介するとともに,分析電顕に関連するシミュレーション技法 (HREM, HAADF, EELS, CBED) や最新の分析技法(Cs コレクター,三次元トモグラフィー,ホログラフィー,低加速 SEM)のセッションを設ける.さらに「薄膜と微粒子:私ならこう分析する」の題目でパネルディスカッションを行う他,一般講演,及びナノテクノロジー総合支援プロジェクトの紹介を行う.
申込方法: 氏名,勤務先,所属,住所,電話番号,FAX 番号,E-mail アドレスをご記入のうえ,下記へお申し込み下さい(E-mail か FAX による).講演を希望される場合は,題目,発表者(共同研究者も含む)を併せてご連絡下さい.
申込先(兼連絡先): 〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1
東北大学多元物質科学研究所 村上恭和
TEL: 022-217-5169 FAX: 022-217-5211
E-mail: murakami@tagen.tohoku.ac.jp
一般講演申込締切:平成15年6月30日(月)
参加申込締切: 平成15年8月29日(金)

プログラム(案):

9月10日(水)
〈10 : 00-12 : 00〉
チュートリアル-上手に分析するために-

  1. EDS 分析の基礎と分析精度杉山昌章(新日鐵)
  2. EELS 分析の基礎とマッピング倉田博基(京大)
  3. HRTEM 法および HAADF-STEM 法の基礎と材料学における役割今野豊彦(大阪府大)

〈13 : 30-14 : 50〉
最新のシミュレーション技法
  1. マルチスライス法による HREM, STEM-HAADF
    シミュレーション石塚和夫(HREM)
  2. ELNES の理論計算による解釈
    -最近の技法と応用例
    溝口照康,田中 功(京大)
  3. 電子回折強度の計算
    -収束電子回折を中心に-
    松村 晶(九大)

〈14 : 50-15 : 00〉
休憩

〈15 : 00-16 : 45〉
最新の分析技法
  1. Cs コレクター田中信夫(名大)
  2. ホログラフィー,ローレンツ顕微鏡法
    平山 司(JFCC)
  3. 三次元トモグラフィー古河弘光(JEST)
  4. 低加速 SEM名越正泰(JFE STEEL)

〈16 : 45-17 : 00〉
ナノテクノロジー総合支援プロジェクトの紹介

9月11日(木)
〈10 : 00-11 : 00〉
ハードマテリアル評価の最前線
  1. FIB における最小イオン照射損傷 cross-sectionning -sputtering の限界について
    志水隆一(大阪工大)
  2. FIB による半導体解析のための試料作成
    朝山匡一郎(日立製作所)
  3. FIB で観察する2次電子像コントラストの定量的
    評価堀田善治(九大)

〈11 : 00-12 : 00〉
ソフトマテリアル評価の最前線
  1. バイオマテリアル大門建夫(帝京大)
  2. 高分子堀内 伸(産総研)
  3. 触媒田中孝治(産総研)

〈13 : 00-14 : 15〉
パネルディスカッション
“薄膜と微粒子:私ならこう分析する”

bullet分析電顕からのアプローチ
パネラー:木本浩司(物材機構),本多祥晃(住友化学),
山田克美(JFE STEEL)
bullet表面分析からのアプローチ(SIMS, AES, XPS)
パネラー:田中彰博(アルバック・ファイ),矢野史子
(日立製作所),林 俊介(新日鐵)

〈14 : 15-14 : 30〉
質問回答コーナー
〈14 : 30-14 : 45〉
休憩
〈14 : 45-17 : 00〉
一般講演

◇ 第48回学会賞(瀬藤賞)について・SCAN TECH 2003のお知らせ

走査電子顕微鏡分科会
SCAN TECH 実行委員会
SCAN TECH は日本顕微鏡学会走査電子顕微鏡分科会が主催する講演会で,医生物,金属,半導体,高分子,食品など広範な分野で SEM やその周辺機器に関わる研究者が一堂に集まり,講師,参加者,実行委員が一体となって納得の行く討論をする場です.
最近,ナノテクノロジーやライフサイエンスなど新しい技術分野において SEM の活用が急速に進められつつあることは周知の通りです.こうした新しい分野の観察/分析ニーズに応えるため,分解能,信号検出法,機能,操作性などハード面では勿論のこと,前処理法や観察手法においても多くの改良が加えられてきています.今回の SCAN TECH 2003では,こうした現状を踏まえて,「明日のサイエンスを支える SEM/SPM 技術(仮題)」をテーマとして取り上げることとしました.

開催期日(予定): 2003年9月5日(金)
場所(予定): 日本女子大学(東京都文京区目白台2-8-1)
講演会参加費(予稿集代を含む): 事前登録者:3,500円(日本顕微鏡学会会員) / 4,500円(一般)
当日登録者:4,000円(日本顕微鏡学会会員) / 5,000円(一般)
学 生:3,000円・ ミ キ サ ー:1,000円

 詳細な内容については,走査電子顕微鏡分科会のホームページに逐次掲載いたしますが,直接 E-mail あるいは郵送による連絡をご希望の方は下記連絡先へお問い合わせ下さい.なお,SCAN TECH2001, SCAN TECH2002 のご案内をお送りした方には今年もダイレクトメールを差し上げます.発送時期は6月初めを予定しています.
走査電子顕微鏡分科会
URL: http://homepage1.nifty.com/scantech/
連絡先:〒173-8605 東京都板橋区加賀2-11-1
帝京大学医学部中央電子顕微鏡室
E-mail: ich@med.teikyo-u.ac.jp

◇ 第18回論文賞について

 2003年度論文賞は,選考委員会からの答申のもと,理事会において,以下の論文に授与が決定しました(第1・2・3回理事会議事要旨参照).
a部門(顕微鏡法基礎)
Three-dimensional STEM for observing nanostructures: Masanari Koguchi, Hiroshi Kakibayashi, Ruriko Tsuneta, Masahiro Yamaoka, Toshiki Niino, Nobuo Tanaka,
Kiwamu Kase, Masaya Iwaki JEM 50-3(2001): 235-241
b部門(応用研究(生物))
Structural change of bovine retinal cGMP phosphodies-terase by release of its γ subunit: direct imaging by improved low angle rotary shadowing: Shu Kachi, Matsuyo Yamazaki, Yoshiyuki Tanaka, Fumio Hayashi, Yozo Miyake, Takashi Wakabayashi, Akio Yamazaki, Jiro Usukura JEM 49-5(2000): 699-708
c部門(応用研究(非生物))
High precision phase-shifting electron holography: Kazuo Yamamoto, Ikuo Kawajiri, Takayoshi Tanji, Michio Hibino, Tsukasa Hirayama JEM 49-1(2000): 31-39
 

◇ 第18回論文賞について

 2003年度技術功労賞は4件の推薦があり,選考委員会からの答申のもと,理事会において,以下の会員に授与が決定しました(第1・2回理事会議事要旨参照).
【部門@:装置・理論部門】井上雅夫
「磁性体の磁区構造観察装置の開発およびその技術」
【部門B:物質系応用研究部門】真鍋武志
「電子顕微鏡技術の向上と周辺技術の開発」

◇ 第4回奨励賞について

 2003年度奨励賞は8件の推薦があり,選考委員会からの答申のもと,理事会において,以下の会員に授与が決定しました(選考委員については第1・2回理事会議事要旨参照).
U部門(生物系応用研究部門)出澤真理
神経再生機構における神経-シュワン細胞間の構造的連結
V部門(物質系応用部門)村上恭和
電子エネルギー損失分光法を用いた材料の変位型相変態に関する研究

 

◇ 第49回学会賞(瀬藤賞)受賞候補者の募集

 第49回学会賞(瀬藤賞)受賞候補者(推薦・自薦)を公募します.推薦用紙の請求,手続きの詳細は事務局へ書面にてご連絡下さい.推薦締切は本年7月11日です.
・第19回論文賞候補論文の募集
第19回論文賞授賞候補論文(推薦・自薦)を公募します.推薦方法は過去2年間の学会誌(「電子顕微鏡」36・37巻,「JEM」50・51巻)に掲載された論文が対象となっています.推薦用紙の請求,手続きの詳細は事務局へ書面にてご連絡下さい.推薦の締切は本年7月11日です(論文賞のあり方について現在理事会で検討を行っております.概要等が変更される場合があります.ご了承ください).
・第9回技術功労賞候補者の募集
故神谷芳弘先生からの寄付をもとに平成8年度から電子顕微鏡応用技術の進歩発展に関し,優れた功労のある方に技術功労賞を授与しています.本賞受賞候補者(推薦・自薦)を公募します.推薦用紙の請求,手続きの詳細は事務局へ書面にてご連絡下さい.推薦の締切は本年7月11日です.
・第5回奨励賞候補者の募集
故深井孝之助先生からの寄付をもとに電子顕微鏡学および顕微鏡法研究にかかわる若手研究者奨励のため,平成13年度から奨励賞を設置しています.本賞受賞候補者(推薦・自薦)を公募します(推薦締切:本年7月11日).受賞対象者は本年7月末日において満40歳未満となっています.推薦用紙の請求,手続きの詳細は事務局へ書面にてご連絡下さい.

 

◇ 永年会員について

 正会員歴30年以上でかつ満65歳以上の会員は,5年分の会費を一括前納することにより永年会員となることができます(永年会員:終生正会員の資格を保有).永年会員の申請については学会事務局へお尋ねください.
・2003年度電子顕微鏡技術認定者
本年度の技術認定試験は2003年10月12日(土),東京・大阪・福岡の3会場で実施されました.結果は次の通りです.
1) 一般生物
  受験者76名 合格者60名(合格率78%)
2) 特殊技術I
  受験者1名 合格者1名(合格率100%)
3) 特殊技術II
  受験者3名 合格者3名(合格率100%)
4) 特殊技術III
  受験者3名 合格者3名(合格率100%)
5) 特殊技術IV
  受験者1名 合格者1名(合格率100%)
一般技術認定者および特殊技術合格者は次の通りです.
{一般技術認定者(合格者)}
天本貴広(930),井上賢二(931),小川善章(932),椛島有美(933),金子亜希子(934),川添健一(935),川野綾子(936),木下準子(937),高口大輔(938),菅 文恵(939),陶山正憲(940),田中典子(941),田中マリ子(942),中野絵梨(943),溝口義浩(944),村尾陽子(945),馬場良子(946),藤吉礼子(947),山見真理子(948),山本振一郎(949),龍 三郎(950),池田浩子(951),池田結穂(952),石垣多佳子(953),井上侑佳(954),大石 愛(955),大林郁子(956),岡本敬子(957),小川佳子(958),沖 都麦(959),小田木由紀(960),上林美穂(961),小磯悦子(962),堯坂仁美(963),小南真以子(964),鈴木めぐみ(965),堯野涼子(966),田中佑樹(967),谷本まどか(968),束村桂子(969),辻井佑季(970),寺嶋美香(971),成本真有子(972),西山陽子(973),福田亜佐子(974),宮地貴子(975),森さつき(976),吉田郁英(977),綿谷力也(978),大見 忍(979),荻原直子(980),国仲伸男(981),佐藤季香(982),竹内秀一(983),林 亮(984),福井真紀(985),振木昌成(986),宮嶋恵美子(987),守 智子(988),山下 祥(989)
注)( )内は認定登録番号
{特殊技術T合格者}
植松勝之
{特殊技術U合格者}
堯木孝士,植松勝之,儘田明央
{特殊技術V合格者}
鈴木正則,堯木孝士,植松勝之
{特殊技術W合格者}
田中里美(86)
注)( )内は認定登録番号  

◇ 学会の刊行物について

 日本顕微鏡学会刊行物は日本医科大学で保管され,閲覧できるようになっています.閲覧を希望される場合は訪問日時などを予め以下へご連絡ください.
〒113-8602 文京区千駄木1-1-5
日本医科大学中央電子顕微鏡研究施設(広畑泰久)
FAX: 03-5685-5517
E-mail: hirohata@nms.ac.jp
また,JEM 誌,電子顕微鏡誌,学術講演会・シンポジウム要旨集は以下の通り頒布しています.
JEM 誌(46巻以降):オックスフォード・ジャーナル
〒113-0023 文京区向丘1-1-17-5F
TEL: 03-3813-1461 FAX: 03-3818-1522
JEM 誌(45巻以前),電子顕微鏡誌,学術講演会・シンポジウム要旨集:(財)日本学会事務センター事業部
〒113-8622 文京区本駒込5-16-9
TEL: 03-5814-5811 FAX: 03-5814-5822  

◇ 第47回シンポジウム論文集頒布について

 2002年11月27日から28日に仙台市戦災復興記念館で開催した第47回シンポジウム(テーマ:顕微鏡法の限界とブレークスルーを目指して)では要旨集を発行しました.ご希望の方は下記へご連絡下さい(頒布価格:2,000円).
問い合せ先:〒113-8622 東京都文京区本駒込5-16-9
財団法人日本学会事務センター事業部
E-mail: sub@bcasj.or.jp
TEL: 03-5814-5811 FAX: 03-5814-5822

◇ 学会賞(瀬藤賞)規定の改正について

 平成14年度第1回理事会(平成14年8月1日)において,標記内規が改正されました.
《内規の改正(改正箇所抜粋)》-下線部を削除
「日本電子顕微鏡学会 学会賞(瀬藤賞)規定」
第1条 電子顕微鏡の基礎および応用研究ならびに技術の進歩発達に関する功績を顕揚するため,日本電子顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)を設定する.本賞は,学会賞として位置づけられ,電子顕微鏡学において…(以下略)
第6条 受賞者の選考は別に定める日本電子顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)選考内規により,選考委員が行なう.
第8条 日本電子顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)の授賞は通常総会において行なう.
日本電子顕微鏡学会 学会賞(瀬藤賞)選考内規(抜粋)
第1条 日本電子顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)の選考は…(以下略)
第7条 すでに日本電子顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)を受賞したものは…(以下略)
 

◇ 基本財産に関する内規の件等について

 平成14年度第2回理事会(平成14年11月26日)において,以下の内規が承認されました.
「(社)日本顕微鏡学会における基本財産の運用益の使途に関する規程」
(目的)第1条 この規程は,基本財産の運用益の使途に関し必要な事項を定め,その適正な執行を確保することを目的とする.
(使途)第2条 基本財産の運用益の使途は,定款第5条に定める事業の実施に限定する.
(規程の変更)第3条 この規程を変更するときは,理事会の承認を得なければならない.
附則:この規程は,平成14年11月26日から施行する.
・関係学協会のお知らせ・・・略
・平成14年度第1回理事会議事要旨

日 時: 平成14年8月1日(土)13 : 30〜16 : 30
会 場: 八重洲倶楽部第11会議室(東京都中央区)
出席者: (理事)飯島澄男,井出千束,古屋一夫,大野伸一,森博太郎,脇田 稔,石川 晃,長舩哲齊,鈴木季直,倉田博基,石村和敬
オブザーバー: 畑 俊夫(日本臨床電子顕微鏡学会理事)
委任状出席: (理事)後藤俊幸,田中信夫,猪口哲夫,(監事)高田邦昭,内山安男

【報告】
  1. 庶務報告(和文誌編集委員会報告含):会務報告ならびに以下の説明が行なわれた.
    @学会名称変更の申請を6月11日に行ない,7月3日文部科学省から認可を受け,7月12日変更登記を完了した.
    A和文誌について:(1)37巻2号は学会名変更に伴い,7月1日付の発行とする(通常は7月末日発行),それに綴込となる会報(2002 No. 2)は7月末日付にて発行(会報は新学会名称で発行,それが綴じ込まれる和文誌は発行日を変えて旧学会名で発行),(2)学会名称変更に伴い「和文誌名称に係るアンケート」を実施する,(3)学会名称変更に係る広告募集を行う.
  2. 会計報告:7月現在での会計報告が行なわれた.また JEM カラーページ代金が新たに派生することとなる旨の説明があり,超過ページ費用の項目から支出することとした.
  3. 欧文誌編集委員会報告:@副編集委員長(生物系責任者)が澤田 元会員から西山彌生会員へ変わった,A会計報告の補足説明として,(1)昨年分の JEM カラーページ扱いについて;OUP と折半し,70万円を学会が負担することとなった,(2)今後の JEM カラーページに関しては「学会が認めた論文9件までは学会と OUP の折半,それ以外は著者支払い」というルールが適用される.また,個人払いのものは JEM を印刷している中西印刷から学会名を入れ請求することとなった.
  4. 日本臨床電子顕微鏡学会報告:同学会では今年度役員改選が行なわれるが,新執行部に於いても顕微鏡学会と学術講演会等で変わらぬ連携をはかる旨報告があった.
  5. 名誉会員の推薦について:外国人研究者の名誉会員推薦について検討している旨報告があった.

【議題】
  1. 第48回シンポジウムの件:継続審議
  2. 第60回学術講演会の件:同実行委員長に平井圭一会員(8th APEM 組織委員長)を委嘱することとした.
  3. 第14回サマースクールの件:同実行委員長に大槻勝紀会員を委嘱することとした.
  4. 平成15年度研究部会・分科会の件:平成15年度分科会・研究部会申請要項等が提示承認され,学術運営委員会へはかることとした.
  5. 役員・評議員選挙の件:平成15・16年度役員・評議員候補者について報告が行なわれた.協議の結果,以下のとおり決議し,@〜Bについて役員候補者推薦委員会へはかることとした.
    @ Cから推薦された役員候補者(以下参照)・評議員候補者(北海道15名,関東113名,関西72名,九州24名)を承認した.九州支部から推薦のあった評議員候補者1名については名誉会員であったため,定款により正会員を推薦するよう同支部へ再度検討を依頼することとした.
    理事-北海道:大貫惣明
    関 東:岩槻正志・大野伸一・澤田 元・
    高野吉郎・寺内正己・松井良夫
    関 西:石村和敬・倉田博基・高井義造・
    永山国昭・平山 司
    九 州:友清芳二
    監事-関 東:矢崎和盛,関 西:井出千束
    A C・理事から推薦された会長候補者を承認した.
    北海道:井出千束,関 東:外村 彰,
    関 西:瀬口春道,九 州:井出千束,
    理事会:井出千束・黒岩常祥・瀬口春道
    B 理事会推薦での理事候補者として
      ・執行部の継続性から脇田 稔常務理事
      ・ニューマイクロスコープの分野から森田清三会員を推薦することとした.
    C 理事推薦の評議員候補者として以下の会員を推薦することとした(下記の4)については企業から各1名の評議員候補者(正会員)を推薦してもらう).
    1)支部枠以外のCからの推薦:日比野倫夫,市橋幹雄,大門建夫
    2)現役員・元会長:塩尻 詢,飯島澄男,畑 俊夫
    3)分科会・研究部会世話人:山田満彦,光岡 薫,竹安邦夫,渡辺精一
    4)企業からの推薦:日本 FEI,オリンパス,ニコン,浜松ホトニクス
    D Cら推薦のあった役員候補者推薦委員を承認した.また,理事互選の結果,以下の理事を役員候補者推薦委員とすることとした.
    北海道:藤川清三,関東:山科正平,関西:塩尻 詢,九州:猪口哲夫
    理事会(理事互選):飯島澄男,古屋一夫,大野伸一,森博太郎,石川 晃,長舩哲齊,鈴木季直,後藤俊幸,田中信夫,猪口哲夫
    (前会長):石川春律
    ・・・・・・ 猪口理事が支部推薦・理事互選となっていることか
    ら,倉田理事が理事互選の委員となりました.
    E 選挙管理委員長へ市野瀬英喜会員を委嘱することとした.委員の人選については委員長へ一任することとした.
  6. 第48回学会賞(瀬藤賞)選考委員会委員選出の件:平成15年度候補者について報告が行われた.選考委員について協議の結果,以下の会員へ委嘱することとした(*:主査).また,学会名称変更に伴い,瀬藤賞(学会賞)規定,選考内規から原則的に「電子顕微鏡」とある語句を「顕微鏡」へと変更することとした(8頁参照).
    「委員長兼顕微法基礎主査」石川春律
    「応用研究(生物)」・瀬口春道,長舩哲齊,藤本 和
    「応用研究(非生物)」・平賀ッ二,高井義造,松村 晶
  7. 第18回論文賞選考委員会委員選出の件:平成15年度論文賞候補論文について報告が行われた.平成14年度選考委員会から次年度候補論文についての提案があり,協議の結果,以下のとおり対処することとした.
    『論文賞を選考するにあたって考慮すべき事項ならびに論文賞選考手続きについて』
    (1)本当に良い論文が選考から漏れないようにするために,JEM 誌の前2カ年に掲載の全論文を審査対象論文にする.(2)「論文賞候補論文推薦委員会(仮称)」を設け,上記の審査対象論文の中から,論文賞の候補論文を改めて推薦する.(3)「論文賞候補論文推薦委員会(仮称)」には JEM 編集委員会および和文誌編集委員会がその役を代行する.会長名で両編集委員会委員にその旨依頼し,1人につき1編以上の論文を必ず推薦してもらうようにする.(4)上記の方法で推薦された論文と,既に(評議員等から)推薦されてきている論文とを併せて正式な論文賞の候補論文とし,これに対して,「論文賞選考委員会」を設置し,論文賞の選考にあたる.
  8. 第8回技術功労賞選考委員会委員選出の件:平成15年度技術功労賞候補者について報告が行われた.選考委員について以下の会員を委嘱することとした.(*:主査)
    「委員長兼装置・理論主査」市野瀬英喜
    「物質系応用研究」・板東義雄,寺内正己,平山 司
  9. 第4回奨励賞選考委員会委員選出の件:平成15年度奨励賞の候補者について報告が行われた.選考委員について協議の結果,以下の会員を委嘱することとした.(*:主査)
    「委員長兼物質系応用研究主査」田中信夫
    「生物系応用研究」・千葉胤道,高田邦昭,高野吉郎
    「物質系応用研究」・田中信夫,磯田正二,山本直紀
  10. IFSEM・ICEM に関する件:2006年 ICEM 立候補についての準備状況が報告された.また,IFSEM 総会での出席者(投票者)について審議が行なわれ,飯島澄男会長,井出千束副会長,古屋一夫常務理事,高柳邦夫評議員(Executive Committee (ex-officio ICEM-16)候補)を選出した.
  11. 入退会の件:2002年4・5・6月分の会員異動報告があり,承認した《正会員-入会:25・退会:74,学生-入会:14・退会:6,賛助-退会2》.
  12. 協賛依頼の件:18件の協賛等を承認した.
  13. 会員増への検討について:学会名称変更に伴う会員増のキャンペーンを検討していくこととした

◇ 平成14年度第2回理事会議事要旨

日 時: 平成14年11月26日(火)17:30〜19:30
会 場: 仙台市戦災復興記念館 第4会議室(仙台市)
出席者(理事): 飯島澄男,井出千束,古屋一夫,大野伸一,森博太郎,脇田 稔,石川 晃,倉田博基,鈴木季直,後藤俊幸,猪口哲夫,(監事)高田邦昭 委任状出席(理事)長舩哲齊,石村和敬,田中信夫,(監事)内山安男 オブザーバー:星 修(第13回電子顕微鏡サマースクール実行委員長代理),高橋平七郎(第59回学術講演会実行委員長・8th APEM 副組織委員長),山科正平(関東支部長),田中通義(欧文誌編集委員長),進藤大輔(第47回シンポジウム実行委員長)

【報告】

  1. 庶務報告:第1回理事会以降の会務について報告があった.平成13年6月14日に実施された文部科学省の実地検査について説明があった.当局から改善を要する事項として指摘のあった箇所について内規を整備する等し,対処・検討した(する)旨報告があった.
    「独立した事務所(室)を設置しているか」→「(財)学会事務センターに事務委託しているため,専従職員がいない」
  2. 会計報告:会計報告が行われた.会員数減少により会費収入の落ち込みが懸念される旨説明があった.また,2006年 ICEM 誘致費用として約65万円を予備費として支出した旨,報告があった.
  3. 欧文誌編集委員会報告:進捗状況報告
  4. 和文誌編集委員会報告:和文誌編集進捗状況について報告が行われた.学会名称変更に関連し,編集委員会で和文誌名も「電子顕微鏡」から変更することを検討している旨報告があった.誌名について@会員からアンケートをとり,この結果を12月の編集委員会で論議し,1月の理事会へ上申できるように準備をすすめている,A変更となる場合は39巻からを予定,B表紙デザインを含めた変更であれば予算(10-20万円)を必要とすること等が説明された.
  5. 技術認定委員会報告:2002年度認定試験概要報告
  6. 学術運営委員会報告(平成15年度分科会・研究部会の件含):理事会に先立ち行われた学術運営委員会・分科会・研究部会責任者合同会議について報告が行われた.先の理事会で承認された「@平成15年度分科会・研究部会設置について,A分科会・研究部会申請要項・用紙」が同委員会で了承を受けた旨説明があった.概要は以下のとおり.
    1)平成15年度は数件(上限は6)の研究部会を設置する.
    2)平成15年度設置する分科会は原則的に平成14年度からの継続とし,以下の6件とする.ただし,各分科会とも申請手続きを必要とする.
    @ニューマイクロスコープ分科会,A分析電子顕微鏡分科会,B高分解能電子顕微鏡分科会,C走査電子顕微鏡分科会,D生体構造解析分科会,Eデバイス解析分科会
    3)各分科会・研究部会は申請の際に中間報告提出を義務付ける.また,学会(学術運営委員会)において新たな研究部会の設置を検討していく旨説明された.
  7. 支部報告:C事業中間報告
  8. 第59回学術講演会準備状況報告:準備状況・予算報告
  9. 8th APEM 準備状況報告:準備状況報告
  10. IFSEM・ICEM 報告:南アフリカで開催された
    ICEM・IFSEM 総会の概要が説明された.この会議で2006年に日本(札幌)において ICEM を開催すること,ICEM・IFSEM においても「電子(electron)」がその名称からとれることが決定し,新名称を現在検討中であること等が報告された.2006年国際会議を開催するにあたり,組織等について検討を進めていくこととした.

【議題】
  1. 第48回シンポジウムの件:実行委員長に高野吉郎会員が推薦され,委嘱することとした.
  2. 第12回電子顕微鏡大学決算および第13回電子顕微鏡大学の件:第12回電子顕微鏡大学決算が承認された(6頁参照).次期(13・14回)電子顕微鏡大学企画委員長として,市野瀬英喜会員が推薦され,承認した.
  3. 第13回電子顕微鏡サマースクール決算の件:第13回電子顕微鏡サマースクール決算が承認された(7頁参照).
  4. 第58回学術講演会決算の件:決算が承認された(6・7頁参照).本講演会においてオンライン登録が約8割であったこと,一般講演(シンポジウム中の一般講演を含む)での研究分野の割合が概算で生物2に対し,非生物が8であったこと等が説明された.
  5. 平成15年度論文賞選考委員の件:平成15年度論文賞候補論文について報告が行われた.選考委員に以下の会員を委嘱することとした.
    ・第18回論文賞選考委員(*:主査)
    「委員長兼顕微法基礎主査」高柳邦夫
    「応用研究(生物)」・高田邦昭,小澤一史,高野吉郎
    「応用研究(非生物)」・進藤大輔,竹田精治,山本直紀
  6. 平成15年度学会賞(瀬藤賞)受賞者の件:選考経過の説明があり,受賞者を決定した(5頁参照).また,選考委員会から出された付記事項について審議し,以下のとおり,対処することとした.
    @候補者が提出する略歴について委員会から提案された変更を行う.
    A次年度候補者推薦のための委員会(追加推薦委員会)を開催できるよう予算措置を講じる.
  7. 平成15年度技術功労賞受賞者の件:委員会での選考経過の説明があり,受賞者を決定した(5頁参照).
  8. 平成15年度奨励賞の件:委員会での選考経過説明があり,受賞者を決定した(5頁参照).
  9. 役員・評議員選挙の件
    @理事会前に開催された役員候補者推薦委員会の審議結果が飯島委員長から報告された.審議の後,以下の会員を役員候補者として承認し,正会員による選挙を行うこととした.
    会長候補:黒岩常祥,瀬口春道,外村 彰
    理事候補:大貫惣明,脇田 稔,岩槻正志,大野伸一,澤田 元,高野吉郎,寺内正己,松井良夫,石村和敬,倉田博基,高井義造,森田清三,永山国昭,平山 司,友清芳二
    監事候補:矢崎和盛,井出千束
    A評議員候補者について
    1)九州支部推薦の堀田善治会員が承認された.
    2)大坂会員の逝去に伴い,関東支部から代わりの候補者を推薦することとした.
    3)Cで評議員候補者名簿を再確認することとした.
    4)理事会推薦で評議員候補者をたてることとなっていたオリンパスとニコンについては調整が不調に終わり,断念することとした.
    B選挙管理委員として以下の会員が推薦され,了承した.
    委員長:市野瀬英喜
    委 員:葛巻 徹,佐々木崇寿,中村裕昭,山本直紀
    C選挙書類を確認し,前回の様式・書式にて発送することとした.
  10. JEM 編集委員交代の件:欧文誌編集委員会からの推薦に基づき,以下の会員へ2003・2004年度欧文誌編集委員を委嘱することとした.
    編集委員長:市野瀬英喜 副編集委員長:佐々木崇寿
    専任委員:川崎正博,倉田博基,高柳邦夫,竹田精治,田中信夫,松井良夫,松村 晶,大谷 修,片山栄作,高田邦昭,佐藤洋一,西山彌生
  11. 基本財産に関する内規の件:文部科学省の実地検査で指摘された内部留保を改善するため,新たに標記に係る内規を制定することが提案され,承認した(8ページ参照).
  12. 和文誌編集委員会平成15年度予算の件:カラー印刷増加と著者負担軽減のため,次年度以降,和文誌の経費増額が提案されている旨説明があり,次回理事会において審議することとした.
  13. 2008年国際結晶学連合大会準備委員推薦の件:結晶学研連・日本結晶学会から届いた標記の件について審議を行い,田中信夫理事を本会から推薦することとした.
  14. 日本学術会議のあり方に関する件:日本学術会議のあり方に関する説明会について報告があり,審議の結果「@総合科学技術会議の中間まとめに対し本会からパブリックコメントをだす Aその内容については理事から出された意見をもとに常務理事を中心にまとめる」こととした.
  15. 協賛等依頼の件:22件の協賛・掲載等を了承した.また次年度の日本臨床電子顕微鏡学会・日本組織細胞化学会合同大会へ合同シンポジウムの開催等に協力していくこととした.
  16. 入退会の件:2002年7月〜9月の会員異動について報告が行われ,承認された《正会員-入会:15,退会:9,除名:35,学生-入会:1,退会:3,除名:3,賛助-退会3》

◇ 平成14年度第3回理事会議事要旨

日 時: 平成15年1月18日(土)13 : 30〜16 : 30
会 場: 八重洲倶楽部(東京都中央区)0
出席者: (理事)飯島澄男,井出千束,古屋一夫,大野伸一,森博太郎,脇田 稔,石川 晃,長舩哲齊,鈴木季直,石村和敬,田中信夫0
オブザーバー: 覚道健一(和文誌編集委員長),市野瀬英喜(欧文誌編集委員長),進藤大輔(第47回シンポジウム実行委員長)0
委任状出席: (理事)後藤俊幸,倉田博基,猪口哲夫,(監事)高田邦昭,内山安男

【報告事項】

  1. 庶務報告:第2回理事会以降の会務報告ならびに以下の報告が行われた.@平成16年度科研費補助金について金研連と解剖学研連から意見提出依頼があり,常務理事で書面審議したところ,従来の枠組みを変更するような意見はでなかった.A文部科学省実地検査で指摘された問題事項に対する同省への回答案が提示され,了承された.なお,公益法人制度改革が行われていることもあり,回答は提出期限の平成15年3月まで待つことが確認された.B平成15年度(第14回)サマースクールが7月26・27日に大阪医大で行われる旨報告があった.
  2. 会計報告:収支の状況について報告が行われた.会員数の減少により,会費収入の減少が懸念される旨説明があった.
  3. 欧文誌編集委員会報告:欧文誌の編集進捗状況等が説明された.1月に開催された編集委員会において以下の事項が決定した旨報告があった.Aの事項については審議を行い,了承された.なお,誌名を変更する場合も現在の誌名の権利を保有するような策を検討することとした.@学会誌の充実をはかるため,各号に編集責任委員をおく.その任にあたった委員は,特集の企画,論文の収集等に努めることとした.A学会名改称に関連し,欧文誌名について編集委員会で討議した.その結果,現在の Journal of Electron Microscopy から Microscopy を第一候補として誌名変更することが決まった.近く会員へ意見を聞き,最終決定をする.誌名の変更を行なう場合は2004年(53巻)から行う.
  4. 和文誌編集委員会報告:編集進捗状況報告
  5. 日本臨床電子顕微鏡学会報告:平成15年に行われる日本臨床電子顕微鏡学会・日本組織細胞化学会合同大会に対し,本会は合同シンポジウムを開催するなどし,協力していくことが確認された.
  6. 金研連に関する報告:庶務報告の平成16年度科研費補助金に関し補足説明が行われた.
  7. 永年会員制度に関する報告:永年会員制度について確認が行われ,今後,この制度の広報を積極的に行っていくこととした.

【議題】
  1. 平成15・16年度役員・評議員選挙の件:平成15・16年度役員・評議員選挙について会員への配布書類案が確認された.
  2. 第47回シンポジウム決算の件:シンポジウム総括ならびに決算について説明があり,承認された.
  3. 第19回論文賞授賞論文決定の件:選考経過について説明があり,授賞論文を決定した.また,論文賞選考委員会からの以下の付帯意見が報告され,誌名変更をもってこれに対処をしていくこととした.
    付帯意見:「学会が「日本顕微鏡学会」となり,広く顕微鏡を用いた科学へ目を向けるという観点からすると,論文賞は一応 JEM の中から選ぶという,つまり電子顕微鏡に関係する論文だけが審査対象となることに大きな疑問を感じる.JEM に,例えば CLM だけの論文が採用されるとは思えず,あくまでも論文賞は「電子顕微鏡」か,あるいは「電子顕微鏡」に近い機器を用いた論文ということになり,学会名変更の趣旨との間に大きな矛盾を感じる」.
  4. 平成15年度分科会・研究部会の件(学術運営委員会報告含):学術運営委員会での審議経過の説明があった.審議の後,以下の分科会・研究部会の平成15年度設置を承認した.
    (1)分科会
    1)ニューマイクロスコープ分科会長村義之
    2)分析電子顕微鏡分科会進藤大輔
    3)高分解能電子顕微鏡分科会高柳邦夫
    4)走査電子顕微鏡分科会山田満彦
    5)生体構造解析分科会光岡 薫
    6)デバイス解析分科会桑野範之・平坂雅男
    (2)研究部会
    1)アクティブナノ顕微鏡研究部会藤田大介
    2)SPM による細胞の構造・機能・物性のインテグレーション研究部会竹安邦夫
    3)生物・医学試料へのイオン顕微鏡の応用研究部会
    高屋憲一
    4)試料作製技術研究部会坂 公恭
    5)形態解析による抗微生物薬の作用機序研究部会
    山田作夫
    6)電子顕微鏡による照射効果研究部会渡辺精一
  5. 和文誌の件
    @和文誌名称変更の件:学会名改称に関連し,和文誌名変更について編集委員会での討議経過ならびに会員へのアンケートによる聞き取り調査結果の報告が行われた.続いて,和文誌名称を「顕微鏡」に変更することが提案され,承認した.平成15年度総会においてこれを報告し,平成16年(39巻)から変更することとした.
    A和文誌論文を対象とした論文賞の設立の件:「論文賞が原則的に欧文誌に掲載された論文に対し授与されることが理事会で申し合わされている.このことから和文誌に掲載された論文に対する賞の取り扱いについて編集委員会内で検討することになった」旨の経緯説明が行なわれた.委員会でこれを検討した結果,「和文誌に掲載された論文に対しても賞を授与することが望ましい」との結論に至った旨の報告が行われ,審議の後,この委員会案を承認し,新たに「和文誌賞」を新設することとした.内規等については編集委員会で検討をし,理事会で審議することとした.
    B和文誌のカラー印刷一部学会負担と予算化の件:「(1)学会名が変わったことにより和文誌の掲載内容についても電子顕微鏡では稀であったカラー印刷がレーザー顕微鏡,蛍光顕微鏡をはじめとする新規顕微鏡の紹介のため増加する傾向にあること,(2)編集委員会から執筆をお願いし,若干の調査費(原稿料)を支払っておきながら,高額のカラー印刷を請求するという矛盾した編集方針をとっている」,以上のことから,カラー化への対応・著者への負担軽減に対応すべく,和文誌製作費の予算増額を要望する旨の説明が行われた.審議の結果,学会の財政状況を鑑み,今後,調査費を廃止し,また,論文の精選を行い,これをもってカラーページ増・著者への負担軽減(学会での一部負担)に対応することとした.
    C和文誌掲載論文の著作権の件:首記についての説明があり,審議の結果,著作権を学会が保有していることを明記した条文案を編集委員会で作成し,次回理事会で審議することとした.
  6. IMC の件:IFSEM general assembly 2002 等について以下の説明が行われた.日本で行う IMC については今後,組織体制作り等を検討していくこととした.
    1)IFSM の役員 (Executive Committee) として,高柳邦夫会員(本会推薦),飯島澄男会長 (IMC-16 representative) が選出されたこと,ならびに新たに役員に Trade Group Member が加わる.
    2)International Federation of Societies for Electron Microscopy (IFSEM) から Electron がとれ,International Federation of Societies of Microscopy (IFSM) となること,国際会議の名称も International Microscopy Conference (IMC) と変更となった.
  7. 名誉会員の件:@Archibold Howie 氏 AMichael John Whelan 氏を名誉会員へ推薦する旨の書状が学会長宛に届いている旨の説明があり,候補者の資格審査をし,これを適当と認め,評議員会・総会へ付議することとした.また,John M. Cowley 氏を名誉会員へ推す旨の提案がなされ,次回理事会において資格審査等を行うこととした.
  8. 学会賞(瀬藤賞)の件:学会賞(瀬藤賞)について他の学会の賞と同等以上なのに関係諸機関の位置付けが低いように見受けられる旨の報告があった(例えば各大学が独自に作っている業績例の表にあげられていないなどが見られた).意見交換の後,昨今の学術の状勢に鑑み,当学会の振興のため,会員などから情報収集につとめ,理事会でも引き続き本件を検討していくこととした.
  9. 協賛等依頼の件
    @第4回 ASEAN Microscopy Conference の件:平井 8th APEM 組織委員長を通じ,送られてきた標記会議への協力依頼について説明があり,審議の結果,財政援助は難しいものの,人的な協力等を検討していくこととした.
    A日本表面科学会 e-journal の件:日本表面科学会から依頼のあった標記雑誌の協賛について承認し,編集委員を推薦することとした.
    B協賛等依頼の件:8件の協賛等を承認した.
  10. 入退会の件:2002年10・11月分の会員異動について報告が行なわれ,承認された《正会員-入会:4・退会:5,学生-退会:2》.
  11. 8th APEM の件:標記会議の進捗状況について報告があった.また,学会本部から 8th APEM への補助金について検討することとした.



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