フェムト秒時間分解走査プローブ顕微鏡技術の開発
筑波大学・数理物質系
要旨:超短パルスレーザーによるポンププローブ法と走査トンネル顕微鏡を融合し,時間・空間両領域で極限的な分解能を持つ顕微鏡の開発を行った.ポンプ光とプローブ光の間の遅延時間の変調にパルスピッキング法を導入し,光励起に伴う熱膨張や変位電流の影響など抑えることにより,STMの空間分解能を保ちながら,超短パルス光のパルス幅からマイクロ秒を越えた幅広い時間領域にわたる現象を可視化できる新しい顕微鏡が実現した.
キーワード:走査トンネル顕微鏡,超短パルスレーザー,ポンププローブ法,時間分解STM